puyonda’s diary

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~お菓子・お菓子作りの気になるあれこれ~

手作りジャムって何要るの?

 

「ジャムを手作りしてみたい!」そう思ったことはありませんか?

ジャムは材料が少ないので手軽に作ることが出来ますが、レシピがたくさんありすぎて逆にどのレシピで作っていいか混乱してしまいます。失敗せずに安価にジャムを作りたい!色んなジャムのレシピを見て気になったことをまとめました。

 

目次

 

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ジャムって何でトロっとしているの?

ジャムといえばあの独特のとろみがありますよね。

あのとろみの正体はペクチンといわれる、ゲル化剤です。

ゲル化剤とは、ゼラチンなどのように液体を固める性質(ゲル化)を持つ物質のことをいいます。

ペクチン」は植物の中に存在し細胞の保持などを担う天然のゲル化剤なので、ジャム作りに使うフルーツの中には多かれ少なかれ必ず入っています。

この「ペクチン」は自然な状態では液体を固めることはできません。ジャムのようなとろみを出すには条件があるのです。

 

その条件とは、砂糖・酸・加熱です。

 

それぞれの条件がきちんと作用されることで「ペクチン」の構造が変化し、液体を固めてくれます。ジャム作りで難しいのがここなんです。この条件をきちんと揃えることが難しいんですよね……。

 

砂糖は何でもいいの?

ジャムに欠かせない材料の「砂糖」。しかし砂糖にも色々あります。どの砂糖を加えたらいいのでしょうか?

 

砂糖の種類は上白糖や黒砂糖などの他、はちみつやメープルシロップなど甘味を付けるものも想像できますよね。

様々ありますが、ジャム作りに使う砂糖はなんでも大丈夫です

ただ、ジャムの成分の約半分くらいは砂糖が占めるので、使用する砂糖によって風味や味が大分決まってしまいますので、初めは癖の少ないラニュー糖や上白糖で作って慣れてから、砂糖の半分をメープルシロップにするなど調整をしたほうがいいと思います。

私はレシピにグラニュー糖と書かれていたらグラニュー糖でないといけないと思っていましたが、上白糖でも美味しく出来ることを知りました。笑

初めて作る時は失敗も付き物ですので、一番安価な上白糖で作るのが良いと思います。

 

ちなみに、糖質制限の甘味料でもジャムは作れますが、水に溶けれる量が通常の砂糖と違いかなり少なく冷やすと再結晶する場合があるので気を付けてください。

 

どれ位入れるの?

砂糖を入れなさすぎるととろみが付きません。とろみが付かないからといっていつまでも加熱していてはフルーツの風味も飛んでしまい失敗してしまいます。どの位入れたらいいのでしょうか。

 

ペクチンは、糖度が全体の55%~80%ないとゲル化してくれません。

 

ジャムの材料は主に果物と砂糖だけですので、単純に果物と砂糖の量を同量にすれば果物:砂糖=50:50となり砂糖は全体の50%になります。

ジャムは作る工程で果物と砂糖を煮込んで水分を飛ばすので、出来上がりは最初に用意した分量よりも1/2~1/3に減ります。この無くなった水分は全て果物ですので、果物は最初の量より半分以下になったということになります。

最終的に出来上がったジャムの55%以上が糖分になればペクチンはゲル化してくれます。

ということは、果物のかさが半分になると仮定すると、果物:砂糖=2:1、砂糖を最初に用意する果物の半量用意すればゲル化してくれるはず!

 

あと5%はどうすんの?って話ですが、まあ、果物に糖分入ってるから5%補ってくれるんじゃないかなと期待します。(適当ですみません笑)

 

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レモン汁って加えないとダメ?

ジャムのレシピを調べると殆どのレシピに「レモン果汁」と書かれていますよね。どうしてレモン果汁を入れるのでしょうか。

 

レモンを加えるのには2つの理由があります。

 

ペクチンをゲル化させるため

酸味を加えるため

 

酸性ー中性ーアルカリ性を表す単位にph(ぺーはー)というものがあります。このphの数値は0~14まであり7(中性)を真ん中にして数字が小さいほど強い酸性を示すのですが、レモンは約2phと強い酸性を示します。(体内に入る前)

 

そしてゲル化に必要な数値はなんと2.7ph~3.5phなんです。

なかなかの酸を必要とすることが分かります。

 

果物の種類によっては、ゲル化に必要な酸を持っているものもあれば持っていない果物もあります。それに果物の状態は一つ一つ違うので、安定して確実にゲル化してもらうためにも強い酸を持っていてかつ手軽に用意できるレモン果汁を加えるのです。

 

もう一つとしては甘味の強いジャムの味を酸味で〆てより美味しくするという理由です。甘いだけよりも酸味が入ることでメリハリがついてより美味しく感じられます。

 

心配な方はレモン果汁を用意しましょう。

レモン果汁でなくても、酸の強いもの、例えばクエン酸などでも大丈夫でしょう。

 

ペクチンって買った方がいい?

このページでずっと登場している「ペクチン」。果物の中に自然に存在していますが市販でペクチンを購入することも出来ます。レシピにも「ペクチン」と書かれている場合がありますが絶対に用意しなければいけないのでしょうか。

 

結論としましては、果物によっては市販のペクチンを購入しなくてもジャムは作れます

 

ただ、そもそも果物って品種もたくさんありますし一つ一つ熟れ具合も違いますよね。

ペクチンはもともと果物の中に既に存在してはいるのですが、それは適度に熟している時だけなんです。まだ硬くて食べられない時はペクチンは作られておらず、熟れすぎてしまうとペクチンはいなくなってしまうのです。

 

ペクチンが果物の中に一番多く存在しているのは

熟れる少し前~適度に熟れている時

なのです。短い期間ですね。

 

そして、ペクチンの量は果物の種類によって大きく違います。なんならその果物の品種によっても異なります。同じレシピ本を見ながら作っても、果物の状態や品種によっては成功する人・失敗する人が必ず出てきてしまいます。どんな果物を使っても必ずゲル化が成功できるようにするためには、市販のペクチンを加えて果物だけでは足りないペクチンを補うのが一番安心ですよね。

ちなみに、0.5%~1.0%ペクチン量がジャム作りには適しているそうです。もちろんジャムの緩さはお好みなのでそれ限りではありません。

 

「でも市販のペクチンは高いし種類もいっぱいあって何を買ったらいいかわからない」と思う方も多いはず。私もその一人です。近くにペクチンを販売しているお店はありませんし、安く済ませられるならそれに越したことはないという考えです。

なので、市販のペクチンを用意しなくても失敗しにくい果物はないか調べました。

 

ホームメイド ペクチン 30g

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  • メディア: 食品&飲料
 

 

 

 

 

初心者にお勧めのフルーツは?

ジャムを作ろう!と思っても、初めて作るときには不安はつきもの。ジャム作りに失敗しにくいフルーツがあればいいですよね。初心者にお勧めのフルーツはあるのでしょうか。

 

「ジャム作りに失敗しない=きちんとゲル化する」という考えで今回は果物をお勧めさせていただきます。加熱し過ぎだったりなど別の原因での失敗についてはちょっと隅に置いておきますね。

きちんとゲル化をするということは、

ph2.7~3.5

ペクチンを1%前後含むもの

この条件を満たす果物であれば失敗しにくいということになりますしレモン果汁や市販のペクチンを用意する必要もなくなります。

そして大体のスーパーで販売されていて安く手に入るものであればなお良し。

そんな果物、実はあるんです。

 

それは、リンゴです。

 

リンゴは、ph約3、ペクチン約0.5~1.3%と非常にジャム作りに適しているんです

中でも、王林という品種のリンゴはペクチンがなんと約1.8%もあり市販のペクチンを用意しなくてもジャムを作ることが出来ます。緩めのジャムが好きな方でしたら「紅玉」がおすすめです。紅玉はペクチン含有量が約0.6%なので王林よりかは柔らかいジャムが出来ますし、皮も一緒にジャムにすれば綺麗な赤色のジャムを作ることが出来ます。もちろん、スーパーでよく見かける「ふじ」も1.5%あるのできちんとジャムを作ることが出来ますよ。

リンゴは切ると変色を起こすので、変色が嫌な方やphが心配な方はレモン果汁を用意したほうがいいでしょう

 

ホーロー鍋が良い理由

手作りジャムのレシピに登場する「ホーロー鍋」。どうしてホーロー鍋が良いんでしょうか。

 

そもそもホーロー鍋とはどんな鍋かといいますと、ガラス質のコーティングを施した金属鍋のことをいいます。

ガラスということは、割れやすく傷つきやすい鍋でもあります。

なんだか扱いが難しそうですが、一体ホーロー鍋のどこがジャム作りに適しているかといいますと、ホーロー鍋には次の特徴があるのです。

 

酸に強い

焦げ付きにくい

 

ジャムを作るには強い酸が必要なことはわかりました。また砂糖を加熱すると100℃を超える高温になります。(高温になりすぎるとペクチンが壊れてしまうのでご注意を)

ホーロー鍋はその酸に対して耐久性があり、ジャムを焦げにくくしてくれるという、とてもジャム作りに適した鍋なのです。

ホーロー鍋はまた保温性もありジャム以外にも煮物系の料理と相性がいいので一つ持っておくと重宝すると思います。

 

こすると傷ついてしまうおそれがあるので、洗う時は重曹水などで汚れを落とすといいです。

 

 

まとめ

ジャム作りで気になったことをまとめました。

一番安くすますならば、リンゴ:砂糖=2:1用意するだけでジャムを作ることが出来るでしょう。りんごなら必ずといっていいほどスーパーにありますし4~6個位の袋詰めで売られている事が多いので手軽に作ることが出来ます。

ぜひ美味しいジャムを作って手作りジャムの沼にはまりましょう。