ジャムを作ったけど瓶に入れるべき?保存方法あれこれ
ジャムを手作りしてみた!でも何に入れればいい?
市販品は瓶で売っていたり紙の容器で売っていたりするけど、手作りするならどの容器で保存するのが正解なの?
しかも色んなレシピで「煮沸消毒」ってあるんだけどどうして?
今回は手作りジャムが完成した後の保存についてまとめました。
目次
どうして瓶で保存するの?
ジャムって瓶で売られているのが殆どですよね。でも紙の容器で売られているのも目にしたことがあります。ジャムを手作りするなら保存容器はどれがおすすめなんでしょうか。
ずばり、ジャムの保存は、密閉出来るものなら何でも大丈夫です!
瓶、タッパー、ジップロック何でも大丈夫です。
じゃあどうして瓶での保存が良いかと言うと、瓶の素材であるガラスは密閉率が高いからです。密閉率の高いガラスが細菌などの侵入を防いでくれるのです。しかもジャムの出来立ては100度以上と非常に温度が高くなっています。そんな出来たてのジャムをすぐ密閉して菌の侵入を塞がなければいけませんので、熱で溶ける心配があるプラスチック製よりも耐熱性の高い瓶の方が向いているということなんです。
しかし今は密閉率が高く耐熱性のプラスチック容器がたくさんありますので、絶対に瓶でないといけないというわけではありません。例えば耐熱性のジップロックに入れて空気を抜いて保存するというやり方でも大丈夫です。しかし、ジャムがジップロックの口の部分についてベタベタになってしまうので気を付けてください(口が閉まらなくなって手にべたべたが付いて大変でした)
ただし、瓶でも耐熱用でないものがあります。私は材料費を抑えようとして百均で適当に瓶を買ったことがあるのですが、耐熱用でないことに買った後に気づいて泣く泣くまた瓶を買いに行ったことがあります。容器を買いに行く時はきちんと耐熱用であることを確認しましょう。
どうして瓶を煮沸消毒するの?他の方法は?
ジャムを入れる容器を煮沸消毒しておくことはよく言われますが、どうして煮沸消毒をする必要があるのでしょうか。それに絶対に煮沸消毒でないといけないのでしょうか。大きな鍋は必要になるし時間もかかるから面倒くさがりな私としては避けたい作業です。煮沸消毒する理由と別の方法がないか調べてみました。
そもそも消毒をする理由
そもそもどうして保存容器を消毒する必要があるのでしょう?
それは、その容器で食品を保存するからです!
そしてジャム自体は腐りにくい食品だからです!
カビの原因となる菌は、食べ物の中にあるエサによって菌を増やすことでその食べ物を腐らせていきます。ということは、時間が経てば経つほど菌も増え続けることになります。菌が増え続けるということはどんどん腐っていくということです。ジャムを数日で使い切るということはなかなかできません。なので最初に菌が出来るだけ無い状態にして菌の繁殖を防ぐ必要があるのです。
そしてもうひとつ、ジャムというのは腐りにくいものです。ジャムの中には先ほど説明した菌のエサになるものが少なく、菌が増えにくい食品なのです。
しかし、「腐らない」のではなく「腐りにくい」というところがポイントです。少ないながらも菌のエサはあります。ですから、保存容器に菌がたくさんついていればジャムの中にあるエサを見つけるのは時間の問題です。
せっかくジャムが長期保存できる食品なのに容器に菌がたくさん付いていたせいで賞味期限が短くなるのはもったいないですよね。だから保存容器を消毒しておく必要があるんですね。
どうして煮沸がいいの?
消毒方法って色々ありそうなのに、どうして煮沸消毒がおすすめなのでしょうか。
それは以下の理由ではないかと考えられます。
・効果が高い
・容器に付いた汚れや油が取れて綺麗になる
・洗剤の残りが気にならない
・早く乾く
・安心・安全
雑菌の多くは熱に弱く、100℃のお湯の中でたいていの菌は死んでくれます。
煮沸消毒に特別必要なものはなく家のもので揃えることができ、お湯で煮沸することで 落ち切れなかった洗剤や油などを洗い流してくれるので煮沸消毒がおすすめされているのではないでしょうか。人間に害のあるものを使用しないところも魅力的ですしね。
そして除菌した容器はすぐに乾かさないと菌が残った水分に住み着いてしまいます。煮沸した容器は熱いので水分が蒸発しやすく早く乾かすことができ、菌の繁殖を防ぐことが出来ます。
煮沸は何分すればいいの?
煮沸がおすすめなのはわかりましたが、いったいどのくらいお湯で煮沸すればよいのでしょうか。
煮沸する時間は容器の素材によっても変わりますが、まとめると以下の通りがよいようです。
沸騰してから5~15分
・プラスチックやゴムパッキンなど
沸騰してから1~3分
変形する心配があるゴムパッキンやプラスチックはガラス製の瓶よりも早めに引き上げます。時間をかけずに死滅する菌もありますが、より安全性を高める為にも時間を置いた方がいいようです。大きさやメーカによっても使用が違うのであくまで目安でお考えください。
煮沸消毒の注意点
煮沸する時間はわかりましたが、熱湯ですから当然火傷など危険を伴います。
安全にきちんと煮沸消毒をするために以下のことには注意しましょう。
・耐熱用の容器を使う
・パーツを外せるところは分解する
・容器が完全に湯に浸かれる大きな鍋を用意する
・破損を防ぐために鍋底に布を敷く
・ガラス製は水の状態から、変形の恐れがあるものは沸騰してから
・容器に触れる物も清潔にする
・消毒した後は自然乾燥
・ポリカーボネート樹脂はNG
煮沸消毒の前に目に見える汚れはお湯を汚さない為に洗剤で落としておきましょう。
容器は熱湯が行き渡るように分解できるところは分解しておきます。
お湯は沸騰するとボコボコと泡が出てきます。鍋に瓶が当たって破損してしまわないよう、容器を鍋に入れる前に布など緩衝できるものを敷いてから容器を入れると安心です。
ガラスは急な温度差で割れてしまうことがある為、水の状態から火にかけ、変形の恐れのある他のものは沸騰してから入れたほうがいいです。そして消毒した後は清潔なトングなどで取り出して、これまた清潔な布などの上に逆さにして自然乾燥します。
せっかく消毒できても菌の付いた布で拭いてしまっては振り出しですからね。
もしプラスチック製の保存容器を煮沸消毒する場合は、「ポリカーボネート樹脂」が入っていないことを確認してください。この樹脂は熱で環境に良くないものを出します。必ず確認しましょう。
煮沸消毒以外で消毒したい!
煮沸消毒については大体わかったけれど、「私は独り暮らしだし大きな鍋なんて持ってないよ」という方もいらっしゃるでしょう。煮沸消毒以外に消毒できる方法はないのでしょうか。煮沸消毒以外に消毒できる方法をご紹介します。
アルコール(エタノール)消毒
アルコールで消毒できるのは有名ですよね。でもきちんと消毒をしたいならアルコール度数は70%以上のものがいいそうです。アルコールを容器にまんべんなく吹きかけたら、清潔な布やキッチンペーパーなどでふき取りましょう。
ただ、アルコール度数70%以上の除菌スプレーって、めちゃくちゃ高いんです…。
なので、70%以上のアルコールを手元に用意できない時は他のアルコール消毒スプレーや度数の高いお酒でも代用できます。ただこの方法はある程度までしか菌を殺すことが出来ないので、もしそのような方法の消毒をした場合は、賞味期限を2週間前後と短めに考えておいた方がいいと思います。もちろん、お酒のにおいが気になる方やアルコールアレルギーの方は別の方法をとりましょう。
次亜塩素酸ナトリウム
次亜塩素酸ナトリウムはキッチンハイターなどのことです。「除菌」って書かれていますよね。ハイタ―でも除菌することが出来ます。
容器の指示に従って容器を消毒します。この時気をつけていただきたいのが消毒できる素材をきちんと確認しておくことです。金属などは錆びてしまう物もあるので、容器の注意書きをきちんと読んで消毒を行ってください。そしてハイタ―の残りがないようにしっかりと洗ってください(手袋は必須です)。
除菌効果がある食器用洗剤(中性洗剤)
最後にご紹介するのは「除菌」が出来る食器用洗剤(中性洗剤)です。最近は除菌も出来る食器用洗剤が増えてきました。中性ですから安心ですね。除菌の場合はお皿を洗う時と使用方法が違うので、洗剤の容器に書かれてある指示に従って消毒を行いましょう。ただし、食器用洗剤はあくまで食器の汚れを落とすことをメインに作られた商品です。こちらの方法で消毒した場合も、賞味期限は短く考えておいた方がいいでしょう。
まとめ
ジャムの保存容器や消毒方法は色々あるので自分に合った方法を選んで保存するのが一番ですね。しかし、煮沸消毒した瓶で保存する方法が主流なのには、それなりの理由があったことがわかりました。手作りは素材の味を楽しめる半面保存料が入っていないので、清潔な保存容器を用意して安心して長く味を楽しみましょう。